ドリフトをもっと楽しくするVALINOタイヤ入門
VALINOとはどんなタイヤブランドか
VALINOは、モータースポーツの現場で鍛え上げられたタイヤブランドです。D1グランプリ、Formula Drift Japan、Drift Mastersといった国内外のトップカテゴリーで、数々のチャンピオンタイトルを獲得してきました。2024年には中村直樹選手がD1GPシリーズチャンピオンと単走チャンピオンの二冠を達成、2022年にはPiotr Wiecek選手がDrift Mastersチャンピオンに輝くなど、世界レベルの競技で結果を残し続けています。
VALINOが大切にしているのは、「プロドライバーと共にタイヤを創る」という姿勢です。中村直樹選手や植尾勝浩選手といった現役トップドライバーが、実際のレースやテスト走行を通じて何度も何度もフィードバックを繰り返し、それを製品開発に反映させています。この開発プロセスによって生まれたタイヤは、競技の最前線で求められる性能を備えながら、一般のドリフトユーザーにも使いやすい仕上がりになっています。
また、VALINOは「気軽に使えるタイヤブランド」を目指し、全国各地にVALINO BASEやARSENALを展開しています。タイヤを直接引き取れる拠点を増やすことで、遠方のユーザーでもVALINOタイヤを手に入れやすくする取り組みを進めています。競技で勝つための技術力と、ユーザーに寄り添う姿勢。この両立こそが、VALINOというブランドの核にある考え方です。
ドリフト走行でタイヤに求められる性能とは
ドリフト走行では、タイヤに対して通常の走行とは異なる性能が求められます。ここでは、ドリフトタイヤを選ぶ上で知っておきたい基本的な性能要素を整理しましょう。
グリップ力の種類と役割
ドリフトタイヤの性能を語る上で欠かせないのが「グリップ力」です。グリップ力には大きく分けて「縦グリップ」と「横グリップ」の2種類があります。
縦グリップは、加速や減速の際に路面を蹴る力です。ドリフト中に車を前に進め続けるためのトラクションに直結します。縦グリップが強いタイヤは、アクセルを踏み込んだときの加速感がしっかりしており、スピードを維持しやすくなります。一方で横グリップは、コーナリング時に横方向の力を受け止める力です。ドリフト中の車の姿勢を安定させ、狙ったラインをキープするために重要な要素です。
VALINOのタイヤは、それぞれのモデルやグレードごとに縦グリップと横グリップのバランスを調整しています。例えばPERGEA 08RSは縦グリップを強めに設定し、ハイパワー車でも力強いトラクションを発揮します。一方でPERGEA 08Rは、縦と横のグリップをバランスよく配分し、扱いやすさを重視した設定になっています。
コントロール性能とは何か
ドリフトを楽しむ上で、もうひとつ大切な要素が「コントロール性能」です。これは、ドライバーの意図通りに車を動かせるかどうか、つまり「思い通りに操れる感覚」を指します。
コントロール性能が高いタイヤは、アクセルやステアリングの操作に対してリニアに反応し、狙った角度や速度を維持しやすくなります。逆に、グリップが強すぎても弱すぎても、車の挙動が極端になり、コントロールが難しくなることがあります。VALINOでは、グリップ力とコントロール性能の両立を追求し、ドライバーが安心して攻められるタイヤづくりを心がけています。
タイヤライフとコストパフォーマンス
ドリフトは他の走行スタイルに比べてタイヤの消耗が激しいため、タイヤライフ(耐久性)も重要な選択基準です。VALINOでは、グリップ重視のレーシングスペックから、ライフ重視の練習用タイヤまで、用途に応じた幅広いラインナップを用意しています。
例えば、PERGEA 08Cは耐久性を最優先に設計されており、300〜400馬力クラスの車両で練習を重ねたいドライバーに最適です。一方で、PERGEA 08RSや08SPは競技での勝利を目指すレーシングスペックで、グリップ力を最大限に引き出す代わりに消耗は早めです。自分の走行スタイルや予算に合わせて、グリップとライフのバランスを見極めることが、長く楽しくドリフトを続けるコツです。
VALINOタイヤの選び方・使い方の基本
ここからは、実際にVALINOタイヤを選ぶときのポイントと、使い方の基本をご紹介します。
用途別のタイヤ選び
VALINOタイヤは用途やスキルレベルに応じて複数のモデルを展開しています。まずは自分の走り方に合ったタイヤを見つけましょう。
競技参戦やタイムアタックを目指す場合は、PERGEA 08RSや08Rがおすすめです。これらは国内外のトップレースで実績を持つモデルで、高いグリップ力とコントロール性能を発揮します。800馬力を超えるハイパワー車には08RSが、450馬力以上の車両にはバランスの良い08Rが適しています。
練習走行やスキルアップを重視する場合は、PERGEA 08Cが最適です。300〜400馬力クラスの車両に合わせて設計されており、タイヤライフが長いため、繰り返し練習を積むことができます。サイドウォール剛性が最適化されているため、空気圧の調整によってグリップ感を変えやすく、自分のスキルに合わせてセッティングを変えながら成長できます。
ストリートとサーキットを両立したい場合は、GREEVAやVR08GP NEUMAなどのハイグリップスポーツラジアルも選択肢に入ります。GREEVAは「MOREタフ&MOREライフ」をコンセプトに、強度と耐久性を両立したモデルです。日常走行からサーキット走行まで幅広くカバーできます。
サイズ選びと空気圧の基本
タイヤサイズの選び方は、車種やリムサイズによって異なりますが、一般的にはメーカー推奨サイズを基準にします。VALINOの製品ページには各サイズの標準リム幅や直径が記載されているので、自分の車両に合ったサイズを確認しましょう。
空気圧は、グリップ感や乗り心地、タイヤの消耗に大きく影響します。基本的には、メーカー推奨値を出発点として、走行しながら微調整していくのが良いでしょう。空気圧を高めに設定すると、タイヤの反応がシャープになりますが、グリップ力はやや低下します。逆に低めに設定すると、グリップ力は増しますが、タイヤの変形が大きくなり消耗が早まることがあります。自分の走り方や車の特性に合わせて、少しずつ調整してみてください。
よくある失敗例と回避のヒント
初心者がドリフトタイヤを選ぶときによくある失敗例として、以下のようなものがあります。
- グリップが強すぎるタイヤを選んでしまう:ハイパワー車用のタイヤを馬力の低い車に履くと、タイヤが温まらずに本来の性能を発揮できないことがあります。自分の車の馬力に合ったグレードを選びましょう。
- ライフを無視してしまう:競技用のレーシングスペックは消耗が早いため、練習用としては不向きです。練習段階では耐久性重視のタイヤを選び、競技が近づいたらグリップ重視のタイヤに切り替えるのが賢い使い方です。
- 空気圧の調整を怠る:タイヤは空気圧によって性能が大きく変わります。走行前に必ず空気圧をチェックし、走行後の温まった状態でも確認する習慣をつけましょう。
これらのポイントを押さえておけば、タイヤ選びでの失敗を大幅に減らすことができます。
よくある質問(FAQ)
まとめと次のアクション
ここまで、VALINOタイヤの基本的な考え方や選び方、使い方についてご紹介してきました。VALINOは競技で勝つための技術力と、ドライバーに寄り添う姿勢を両立させたブランドです。初心者から上級者まで、自分のスキルや目的に合わせてタイヤを選べる豊富なラインナップが揃っています。タイヤ選びで迷ったときは、自分の車の馬力、走行スタイル、予算の3つを基準に考えると、最適な選択がしやすくなります。
これからドリフトを始める方も、さらにステップアップしたい方も、VALINOタイヤと一緒に、もっと楽しいドリフトライフを送ってください。
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