FORMULA DRIFT JAPAN 参戦 FORMULA DRIFT JAPAN 参戦
植尾勝浩選手
VALI VR180
植尾勝浩選手
2020.8.12

Rd.1 SPORTS LAND SUGO

ニューマシン「VALINO VR180」は完成が間に合わず、昨シーズンを戦った「VALINO VR15」での参戦となった。
しかし土曜日のフリー走行からVRエンジンがミスファイアを起こすトラブルを抱えた。
午後になり単走予選の1本目、エンジンの不調は直らずポイントは「77」と低迷。このままでは決勝へ進めない。
メカニックの決死の努力でギリギリ間に合った単走2本目を「83」ポイントで予選22位通過。
翌日の追走トーナメントでは、息を吹き返したVRエンジンとPERGEA 08Rが本領を発揮する。
大量のタイヤスモークを吐きながら「VALINO VR15」がSUGOを疾走する。
対戦相手がついて行くだけで精一杯なハイスピードで植尾選手はコーナーを旋回してゆく。
決勝戦はBMWに乗るの高橋選手との対決となった。
お互い一歩も譲らない僅差の戦いだったが、高いスピードで走る植尾選手を逃がすまいと焦ったか、高橋選手の
僅かなミスで決着がついた。
植尾選手はうれしいFOMULA DRIFT JAPAN初優勝を手にした。
2020.8.30

Rd.2 OKUIBUKI

D1GPの出場をキャンセルしてまで「VALINO VR180」の完成に時間を費やしていたが、
Rd.2奥伊吹にも間に合わず、今回も「VALINO VR15」での参戦となった。
土曜日の単走予選1本目で追走決勝進出に十分なポイントの「86」を出し2本目に臨んだ。
2本目はVRエンジンのパワーを活かし、真っ白なタイヤスモークを吐きながら疾走するも
自らのスモークで視界を失い途中で走りを中断してしまった。
日曜日の追走ファイナル、午前中のトップ32は無難に勝利しトップ16に駒を進めた。
トップ16の対戦相手は前日の単走で2位以下を大きく引き離して優勝した山下選手。
この日1番の難敵と思える山下選手と両者一歩も譲らない戦いを制してベスト8へ。
ベスト8の対戦相手はRd.1の決勝で激戦を繰り広げた高橋選手が相手となる。
甲乙つけ難い二人の戦いは1回では勝負がつかず「ワンモアタイム」の判定。
一旦ピットに戻りタイヤ交換し再度コースへ出てゆき、2回目の対決に臨む。
しかしここでも勝負がつかず、2度目の「ワンモアタイム」の判定が下され再びピットエリアに戻る。
ピット前まで戻りギアをリバースに入れようとした時に植尾選手を悪夢が襲う。
クラッチにトラブルが発生しシフトチェンジが出来ない。
メカニックスタッフが必死で対策を講じるが改善せず、植尾選手はリタイヤを決意した。
それでもシリーズランキングでは僅差ではあるもののトップを守っている。
2020.9.21

Rd.3 EBISU WEST

「DEBUT to WIN」を目指して開発を進めている「VALINO VR180」だが、植尾選手は
確実に勝てるマシンに仕上がっていないと、Rd.3でも「VALINO VR180」での出走を断念する事となった。
昨年、ここEBISU WESTで単走優勝を果たした植尾選手だったが、「VALINO VR15」で挑んだ
土曜日の単走予選、1本目、2本目共に87ポイントとまずまずの得点を獲得するも、順位は7位にとどまった。
迎えた翌日の追走ファイナル。
トップ32の対戦相手はシリーズランキング5位につけている堀野仁選手との対決。
先行、追走共に終始余裕のある戦いを展開し、午後のトップ16に駒を進めた。
トップ16ではシリーズランキング4位の林和樹選手との対戦、ランキング上位の強豪との連戦となった。
先行では素晴らしい走りを見せ、林選手のミスを誘いアドバンテージをもって入れ替わり追走へ。
しかし追走で僅かに林選手に距離を開けられてしまう。
下された判定は、奥伊吹に続きまたしても「ワンモアタイム」。
植尾選手のマシンは再びコースに戻ってくることはなく、そのまま悔しいリタイヤとなってしまった。
シリーズランキングは3位へと下がったが、残り2戦で十分に巻き返しは可能だ。
2020.10.11

Rd.4 OKAYAMA

今回のOKAYAMAも「VALINO VR15」での出場となった。
この時点でシリーズランキング3位につけ、トップのアンドリュー・グレイ選手とのポイント差は58ポイント。
少しでもその差をつめて最終戦へチャンピオン争いを持ち込みたいところだ。
土曜日の単走予選、1本目を鋭いアングルをつけて走り切り91ポイントを獲得して1本目終了時点で2位。
更に高得点を狙って臨んだ2本目は最後のインクリップに寄せきれず得点を伸ばせず予選は3位となった。
むかえた日曜日のTOP32の先行は、対戦相手の箕輪昌世選手がマシンにトラブルを抱え途中でストップしてしまう。
続く追走では余裕を持った走りで後半は箕輪選手にぴったりと寄せてTOP16に進んだ。
TOP16ではSUGOのセミファイナルでの対戦で勝利した波紫聖和選手との対戦。
VRエンジンの植尾選手とSRエンジンの波紫ではパワーの差で植尾選手にアドバンテージがある。
先行の走りでは予想通り序盤から波紫選手を引き離すも、その後少し詰められる。何かトラブルが発生したのか。
植尾選手は追走のスターティンググリッドに向かわずマシンをピットへと戻した。
5分間ルールで修復を試みるもそのままスターティンググリッドに戻る事はなく、3戦連続のリタイヤとなってしまった。
シリーズランキングは1つ下がり4位となり、今回の優勝でランキングトップに立った山下広一選手との差は54ポイント。
スズカツインのファイナルラウンドで優勝しなければシリーズチャンピオンは難しい状況となってしまった。